虚血性心疾患以外の胸痛 その3

消化器の疾患でも胸痛が起こることがあります。

胃食道逆流症は、胃の内容物が食堂を逆流することで生じる不具合の疾患の総称です。

内視鏡検査でびらんや潰瘍など粘膜障害がみられる場合と、異常を認めない症候性GREDに大別できます。

胸やけや、喉や胸のつかえ、胸が締め付けられるような痛みを伴うこともあります。発作が起きたときには、虚血性心臓発作と比較して長いことが多いです。胸痛は肩へ放散することもあるようで、虚血性心臓病による胸痛との判別が難しいこともあります。

胆石発作や胆嚢炎で胸痛が起こることもあります。

胆嚢や胆管にできる結石により起こる疾患を胆石症といいます。肝臓で作られた胆汁は胆嚢から胆管を通って十二指腸に流れるのですが、その胆汁の成分が固体状の成分として分離され石となります。胆石を持っているすべての人に症状が出るわけではないのですが、食後に心窩部(みぞおち)から右上腹部にかけて痛みが生じることがあります。

また、胆嚢が細菌に感染し、炎症を起こしている場合もあります。この症状を胆嚢炎といいます。右上腹部に痛みが生じ、発熱も伴います。入院が必要となる場合もあります。

他にも、皮膚や胸壁の疾患を起因とした胸痛、帯状疱疹や肋軟骨炎があります。

帯状疱疹は,特徴的な皮疹が出る前に痛みが出ることもあり、触れるだけでも痛いなどの特徴があります。

肋軟骨炎とは、肋骨の間接に炎症を起こしており、胸痛患者の約1割~3割くらいに症状がみられます。

このように、胸痛があらわれる病気は多種多様で、一般的な内科外来だけでは解決しない問題も多く、判別が難しいケースもあるので、自覚している症状をしっかりと伝えられるようにしておいたほうがよいでしょう。